こんにちは、株式会社2nd generationの石田です。今回は、私たちが日々向き合っている「人材紹介業界」について、最新データと現場感をもとに、その実態と構造的課題を解説します。1. 市場規模は4,000億円超へ――拡大が続くホワイトカラー領域民間調査によれば、2023年度のホワイトカラー人材を中心とした人材紹介市場は4,110億円に達しました。コロナ禍からの経済回復と、慢性的な人材不足を背景に、企業の採用意欲は引き続き高まりを見せています。この流れは2024年以降も継続すると予測されており、人材紹介ビジネスは成長市場であると言えます。2. 登録事業所は28,000社超――数字の裏にある“超・二極化”厚生労働省のデータによると、2022年1月時点で国内の有料職業紹介事業所は28,470社にのぼります。一見すると活況な業界に見えますが、その実態は構造的な偏りを伴う“二極化市場”です。3. 大手数社が市場を支配現実として、大手紹介会社が市場のシェアを半分近く占めている状況です。ブランド力広告投資自社プラットフォームシステム開発・自動化これらに莫大な資金を投じられる企業が、市場を牽引する構造です。中小事業者が同じ土俵で戦うのは困難を極めます。4. 約9割が従業員10名以下――現場は多機能少数精鋭さらに注目すべきは、紹介事業者の約90%が従業員10名以下という点です。少人数で運営されることでフットワークの軽さはありますが、その反面、営業(RA)キャリアアドバイザー(CA)マーケティング契約・法務管理といった役割を一人で複数担うケースが一般的です。そのため、再現性のある支援や安定的な成果を出し続ける難しさが課題となっています。5. それでも、「中小」だからこそできることがあるこうした厳しい構造のなかでも、中小の紹介会社が選ばれるためには、人間力と丁寧さに基づく支援が不可欠です。私たち2nd generationでは、以下のような“質の積み重ね”に注力しています:30分以内の即レス:LINE・SMS・電話・メールすべてに即対応戦略的な選考日程の設計:第一志望の企業を「いつ受けるべきか」から逆算回数無制限の面接対策:企業ごとにカスタマイズされた支援と情報提供派手な仕掛けよりも、一人ひとりに真摯に向き合うことが信頼につながる。そう確信しています。6. 最後に――選ばれ続ける紹介会社であるために人材紹介ビジネスは、参入ハードルが低い一方で、継続が難しい業種です。サービスの差別化が難しい顧客との信頼構築に時間がかかる成果までの道のりが長いだからこそ、私たちは「人として誠実であること」を軸に、数字では測れない価値を提供し続けていきます。